昨日に続きまして日大ラグビー部パワハラ事件の考察の後半戦を書いていきます。
太字斜体が日大ラグビー部ホームページ記載内容です。
一部報道で出ている部員による報告書は、インテグリティチームマネージャーに提出された後、当該部員より取下げの申し出がございましたが、当部としては看過し得ないものと考え、先の対応に至った次第です。なお、報道の中には「隠蔽」という表現も使用されているものもありますが、部員による報告書内容は、部長の責任のもと、各学年単位でのミーティングにおいて共有され、監督より、保護者代表にも報告しております。
暴行罪、傷害罪、恐喝罪に該当する刑事罰案件を多数含んでいるのに身内だけで済ませようとするのは隠蔽と言わず何と言うのでしょうか。大学内にも警察にも報告していない状況です。隠蔽したかどうかを考えるのは外部です。私はコンプライアンスの専門家として隠蔽であると考えています。
また、一連の経緯は、所管の日本大学競技スポーツ部にも逐次報告された結果、当部部長、副部長、監督、コーチは、同競技スポーツ部より厳重注意処分を受けております。
厳重注意処分を受けたことで我々の処分は終わったとでも言いたいのでしょうか。
以上のとおり、今般の報道内容は、既に当部としても把握の上、適切に対応しているものでありますが、当部としては今回の事態を重く受け止め、同対応にとどまることなく、学生スポーツとしてのあるべき姿を実現すべく、日々の運営と指導をさらなる改革・改善を目指し、皆様の信頼を一日でも早く回復できるよう再発防止に向けて全力で取り組んでまいります。
また、当部は学生ファーストの精神を掲げております。現部員には新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、一定の制限はあるものの、部員の「ラグビーをする権利」を尊重すべく適切に活動を続けてまいりますので、皆様にはご理解をいただけますよう何卒よろしくお願いいたします。
最後に取って付けたように「学生ファースト」。本当に学生ファーストならば真っ先に被害を受けた部員に謝罪しているはずです。また、今回の事件の背景や原因についても何ら記載されていません。再発防止に向けて全力で取り組むならば、これだけ時間があったならば既に追求した原因をこの書面に書いているはずです。
日大は日本最大の大学です。卒業生100万人というといかに社会におけるその重要性があるか分かると思います。私の友人や知人にも数多くおります。私学助成金という私立大学への税金を原資とする助成金が国から年に約100億円支給されており、これは全私立大学でトップの数字です。社会における日大の立場が問われる事件かと思いますが、いまだに上層部はこのラグビー部の事件について顔を見せていません。
2年前のアメフト部の時は、当時19歳の加害者学生が会見を行った翌日、慌てて監督(学内ナンバー2の常務理事でもある立場)とコーチが出てきましたがこれは事件発生から1月半ほど後でした。まさに後手後手の対応でした。トップである理事長はついに最後まで出てきませんでした。
しかも今回、警察への届け出もされていません。2年前のアメフト部の事件の際に不祥事対応のガイドラインを作らなかったのでしょうか。数多くの疑念が残ります。この先について本案件の研究を進めていこうと思います。2日に渡る長文にお付き合いくださいましてありがとうございました。
明日は私がどのような考えや理念を持って起業したかを熱く語った9分ほどの動画をお届けする予定です。ぜひご覧ください。