本日は三重県のある自治体で公務員倫理とコンプライアンス研修(3時間)に出てきました。コンプライアンスの研修は自治体で不祥事があるとその後に良く呼ばれるのですが、BESTなタイミングはまさに新卒時のフレッシュな状況だと思います。
正しい考え方や方法は「最初に余計なことを覚えない」ことが大事です。守破離(しゅはり)と言ってまずは正しいやり方を守ることでしっかりと型を作っていくこと、それができれば今度は教えられたことを破ってみることで自分で考えていくこと、最後は守りから離れて自分の型を作っていくことという段階を踏んで人は成長していくわけですが、最初に正しい考えをインプットしていくことが我々人材教育にかかわる人間が果たしていかねばならない、極めて重い責任があると考えています。
先日、TOKIOから長瀬さんが抜けられ、4月1日より城島さん、国分さん、松岡さんの3人体制になり株式会社TOKIOという会社を設立されました。何でも自分たちで作るのが以前からの彼らの考えなので、名刺も自作の木製のものだそうです。いかにも彼ららしさが伝わってきます。26年間鉄腕ダッシュで蓄積したノウハウがあり、まさに自分たちの流儀すなわち「離」が見事にできています。
こういった方々なら良いのですが、何のノウハウもないのにいきなりオリジナリティを出そうとしてしまう勘違いをしているケースもあります。3年ほど前の話ですが名刺交換をした時にかなり小さいサイズの名刺をいただきました。30代くらいの方だったのですが、純粋になぜこのサイズにしたのか疑問に思ったので聞いてみたところ「興味を持ってもらえると思うので」とのことでした。これはいけませんね。
名刺というのは同じサイズで統一されているのでフォルダ整理などがしやすいのですが、たまにありますが大きなサイズにしている方の場合はフォルダに入りませんし、小さい場合はビニール製のフォルダから抜け落ちてしまいます。はっきり言いましょう。TOKIOのようなこだわりがあるのならばいいですが、小賢しいだけで迷惑です。その方には「現実として名刺を無くされてしまうからやめた方がいい。」とはっきり申し上げました。よほど能力を持った方ならば別ですが、はっきりと見た目も清潔感の無い感じで社会人として最低限レベルすら超えていない人でしたので、まず「守」に徹底すべき段階でした。その後も変われなかったようで、それからその方がうまくいったということは聞いていません。
まずは守をきっちりしていくことの大事さをやらないといけないなと思った1日でした。新卒の皆さんのパワーを貰えるのも新人研修の楽しさです。同じ研修が今週はもう2本あるのでしっかりと伝えるべきことを伝えてきます。