上司「新人は1時間前に来て勉強するように」
新人「就業規則違反です」
上司「勉強する気持ちがないのか!」
新人「あります。それは仕事中にやります」
上司「勉強は仕事中にやるものでは無い。仕事中は業務をするものだ」
新人「仕事のための勉強は仕事中にやります。なぜプライべートを削らなきゃいけないんですか」
このように話が噛み合わず平行線を辿るケースを聞きます。これ、どちらが正しいのでしょうか。少し前まででしたら上司の話が正論で通ったと思いますが、今は新人の意見が正しいと言えます。なぜならこの上司の話を録音して(録音することは盗聴ではないので違法ではありません)労働基準監督署に持っていけば新人の意見が通るからです。この会社へは監督署から指導が入りますし、この上司は会社から強い指導が入ることでしょう。今どき就業時間以外で勉強しろというのは論外です。
仕事の準備も仕事です。9時始業ならば9時から準備をすればいいし、9時から稼働させたいのならば就業時間を8時50分にすればよいのです。
私のようなフリーランスならば朝7時台から仕事を始めた方が捗りますので(電話などがまずかかってこない)そうしていますが、それを会社員に求めるのは違います。もし7時に来いというのであれば16時終業ということになります。
世の中もっと自由に働く形をとっても良いのかと思います。大手企業では最近2勤務1休2勤務2休というスタイルも出てきています。具体的には月火働き、水曜休み、木金働き、土日休み。こうすると働いている日全てが休みと隣接する(月曜・木曜は前の日休み、火曜・金曜は次の日休み)となるので気分的に楽になりストレスが減ったといった話も聞きました。1日10時間労働にすれば週40時間で労働時間は同じです。これで業務の効率化ができるというならむしろそうした方が良いわけです。私は2年ほど前にこれを3か月試しましたが効率が良かったです。(その後、平日に休みを定期的に入れるのは困難となったため好きな日に適当に休んでいい、早上がりしてもいい日を作るとルール変更しました)
テレワークが進み、満員電車でへとへとという方が減っているようですが、昔からなぜ満員電車が減らないのかという疑問ももっています。5年前まで東京で通勤に乗る地下鉄東西線は乗車率200%を超える日本一の超満員電車に乗っていました。私の80kg越えの体が周りに押されて浮いたことが何度かありました。それくらい混みます。当然朝から疲れますし、気持ちとしても殺意に近い何かを感じていました。メンタルに良くないです。あれだけ込み合う時間帯が集中するのは本当に疑問です。同じ会社でも8時始業の部署、9時始業の部署、10時始業の部署など分散させればいいですし、コロナ禍の中でも分かりましたが、朝礼はZOOMですれば十分なのでコロナが終わっても通勤などしなければいいのです。
とにかく現実で集まらなければと私は思いません。私はZOOMで社員面談や研修を既に500回していますが、コミュニケーションは十分取れていますし、研修の結果も良好です。わざわざ出かけなくていいので1日に最大4回だった商談が7回出来ます。むしろコミュニケーションの機会が増えています。
テレワークはコツをつかめば効率化は進みます。昨年の動画ですが、テレワークの達人石田礼子に聴くシリーズをぜひご覧ください。
前編
後編
その他にも在宅でもスーツを着ろ、ZOOMの入退室は必ず目下の者が先に入り最後まで残れ、昔は良かった、俺らの時代はこうだったとか今すぐすっぱりやめる!非効率なだけだし、昔の話は通用しません。
ヤクルトスワローズの奥川投手のことを解説者の広岡達郎氏が「奥川はマウンドで笑いすぎる」と言って炎上しましたがまさに昭和脳です。東海大学体育学部の高妻容一教授の実験では笑っている方が100m走のタイムが上がり、投球の速度が大幅に上がったことが確認されています。
奥川投手と言えば石川県の星稜高校出身。この高校は以前より笑いながら野球をする高校として知られています。2014年夏の高校野球石川県大会決勝で星稜は9回に0-8から奇跡の大逆転を成しましたがこの時も選手は笑っていました。笑いはプレッシャーに打ち勝つ有効な方法なのです。ゴルフのスマイリングシンデレラ渋野日向子選手も同様です。
このような効果があるのに「俺らの時代の方がすごかった」とか言っている昔の選手はまさに老害の一言。今の選手の足元にもあなたたちは及びません。これだけスポーツ理論や栄養学が発達したことで方法論も強靭な身体も今の選手たちは手に入れています。お亡くなりになった某400勝投手は「わしは180km出していた」と言っていましたがせいぜい140km、恐らくは130km台前半くらいだろうと思います。
このような昔話や非効率なやり方はとっととゴミ箱に捨ててしまいましょう。先日新庄剛志さんはこうおっしゃいました。
「プロに入ったとき、好きな女の子やファンにいいところを見せたいと思えば力が抜けた」これでいいんです。