大手企業、自治体、あらゆる組織でコンプライアンス違反やハラスメントがなお起きています。特に顕著なパターンは数値目標を達成するためには何でもやるといった考え方です。
粉飾決算やデータ改ざんといえばここ数年で多くの企業が不祥事を起こしています。それらに共通して言えるのは長年数値目標を達成した結果、昇進昇格してきて大企業の幹部になり、何が何でも数値目標を達成することを至上命令とすることで無理が出てしまい、数値の改ざん等に走るといったパターンです。成果主義に陥りがちな日本企業の中で出世してきた人たちの典型的なお話です。
当然、目標を達成するために過度なノルマを課す、長時間の仕事を強いる、何としてもやるんだといったところからパワーハラスメントが始まっていきます。私自身もこのような経験はありまして、どうしても都合で1か月は定時出勤しかできないと言ったにもかかわらず、数値を達成するためにはこのままじゃまずいといったパワハラを受けましたし、もっとひどい話になると検査入院をするというときに「会社の近くの病院にして、可能な限り出勤しなさい」と言われました。
この時はこの人は日本の労働に関する法律を何だと思っているのかということと、私のことを大事に思っているのかということを思いました。コンプライアンスを遵守すると言うこと、部下の健康に害がないかということ、理性的にも感情的にもこの上司は許せなかったです。
数値目標を達成するために人の生命や健康すらいとわないとするならば、そんな会社は世の中から速やかに去るべきと思いました。しかしながらこの私のケースのような話はまだまだ残念ながら世の中でありふれた話なんだと思います。
だからこそ私はそのような考えを取り去って、「正しく」働くという考えを普及していきたいと思い、研修やセミナー、講演会で熱く語っています。何が正しいかといった価値観、倫理観、美意識といったものを持つということの大事さを伝えています。
私は6年前に独立し、コンプライアンス、ハラスメント、クレーム対応、部下育成などの研修講師をしています。大変幸福なことですが私の場合、
自分がやりたいこと=自分が得意なこと=人から求められるもの
とイコールで繋がっています。つまりやりたいことをやれるだけやっています。これは大変な幸せと思います。常に充足感で満たされてますし、思い通りでストレスもないので結果、悪いことをしようという気持ちなど微塵もありません。
こんな私だからこそ「正しくやる」ことの幸福さを伝えることができます。