全4回でポジティブ心理学についてお話を書いてます。今回は第3話です。実践 ポジティブ心理学 幸せのサイエンス(PHP新書 前野隆司著)によると幸せは4つの因子からなります。今回はその3.「何とかなる因子(前向きと楽観の因子)」についてお話しします。
コロナ禍の中、研修の仕事が激減した中で耐えてこれて、現在(2022年6月21日)コロナ前以上の仕事のご依頼が来るようになったのは「何とかなる」と強い意志を持ってきたことに他なりません。
2020年の5月の連休は不安の中、現実逃避していました。コロナで研修が次々と中止になり、4月20日の時点で6月20日までの2か月仕事が0という厳しい状況に陥りました。
2年前の5月の連休は外出を自粛する状況でしたので、3人家族で引きこもり、アマゾンプライムでアニメスラムダンク(全101話)と鬼滅の刃を延々と見ていました。
連休明けからこれではいかんと思い、とにかく人と話さないとアイデアは生まれないのでZOOMやTEAMSで50人くらいの人と話しました。そこで本来の私らしい前向きさと楽観さが復活しました。
楽観主義者(オプティミスト)は成功することはポジティブ心理学の研究で分かっていることです。楽観主義者がなぜ成功するかというと、何となくであっても自分がうまくいく方法を考えることができる自信があるからです。そのような自信があるので広くものを見ることができ、その結果何かを発見するといった法則性を知り抜いているからこそ楽観主義者でいられるのです。実験によると楽観主義者は落ちているお金に気づきやすく得をします。
悲観主義者(ペシミスト)は真逆です。悲観的さは視野の狭さにつながるので実験によると落ちているお金に気づかないので得をしません。今まで生きてきた中で「やっても無駄」「どうせうまくいかない」「失敗する」と言っている人をいっぱい見てきましたが、そう考えるからうまくいかないのです。実際に悲観的にものを考える人がうまくいっていない姿は何人も見てきました。
私はものすごい楽観主義者なので「失敗してもいい。失敗は成功の母。うまくいくためには失敗はいっぱいすればいい。」と考えています。長年営業をしていますが、詰めが甘くて最後でお客様を逃した手痛い失敗など数え切れませんし、部下にクーデターを起こされたり、18歳の部下たちに裏では呼び捨てにされていたり、部下からクレームを受けたり、クレーム対応にしくじったり、数々の失敗を繰り返してきています。だからこそ今、失敗を糧にした説得力のある研修ができています。まさに失敗は成功の基です。
このような考えを持つことが幸せにつながります。現に私はそうなっています。いっぱい失敗の経験を重ねていけば成長します。2004年当時、創業10年で東証一部上場という最速記録を持っていたけど、介護の不正請求や派遣でもルール違反をして崩壊したグッド・ウィルグループの介護会社(当時業界1位)コムスンではエリアマネージャーや営業として成果を出しつつも、マネージャーとしては失格の烙印を押され、仕事と親友と彼女を同時に失い絶望にくれたこと、2008年当時、東証マザーズに創業1年9か月で上場した最速記録を持っていた不動産業界の寵児だったリプラスで、2008年9月、結婚式を挙げてから3か月という時に破綻といった憂き目にあいました。こんな経験をして、乗り越えてきたからこそ、「何とかできる」という力と自信があります。
その時、普通ならば離婚を切り出されてもおかしくはありませんが、私の妻はこう言ってくれました。
「あなたの力があれば大丈夫だから、嫌いなことはせず、好きなことをして。私が支えるから大丈夫。」
このセリフは50年生きてきて一番心に響いた言葉です。一生忘れることはないでしょう。この妻の言葉で私は前向きさを取り戻し、楽観視ができるようになり、すぐに転職活動を始め、若いころから興味があった研修の業界の会社に入り、そこで師匠である柴田純男先生と出会って今があります。リスクマネジメント分野の研修における国内第一人者の一番弟子になれたことは必然だったと思っています。前向きで楽観的であったこそです。