先日は京都府の自治体様で課長クラス向けにコンプライアンスとハラスメントの研修を実施してきました。
表題にあるように
1.公務員の誇り
2.強い倫理観
3.不当な要求に屈しない強いマインド
公務員の皆様にはこの3つを持っていただきたいという思いを込めて力強く話をします。
まず公務員という仕事は誇るべきだと思っています。社会全体への奉仕者という素晴らしい仕事をしていることへの強い矜持を持っていただきたい。どこの自治体でも少ない人員で多くの業務に対応されています。公務員の皆様は自治体のお宝、「人財」であることをまずは深く認識をいただきたいです。
強い倫理観。これも大事です。大事なのは堂々と胸を張って「私は正しく仕事をしています」と言い切れることです。私はいつもコンプライアンスの話をしますので、年に1~2回のミスはありますが、常に正しくあるということを誇りにしています。このように生きていると幸せですよ。一切悪気はありませんし、やりたいことを思う存分好きなだけやるということにつながります。こうするためには強い倫理観がベースになります。
不当な要求に屈しない強いマインド。公務員の皆様は一部の住民に対して常識の範疇を踏み越えたような特別扱いは絶対にしてはいけない。公正公平であることが何より大事です。例を出しますと、2019年に千葉県野田市であった小学4年女児への父親からの虐待死事件です。私には当時小学3年生の娘がおりますので大変心を痛めました。
この事件は学校で虐待について児童へのアンケートがあったことを父親が知り、その結果を見せろと教育委員会次長に執拗に迫り、あろうことか結果を見せてしまい、虐待されてますと書かれているのを見て激高しより虐待がひどくなった結果女児が死に至ったといった経緯です。もちろん父親が悪いわけですが、不当な要求に応じてしまった次長にも問題があります。絶対に不当な要求に屈しない強いマインドがこの次長にあれば女児の命は救われていたのかもしれません。このようなことにならないために強い、果てしなく強いマインドをお持ちいただきたいと心の底から思います。
これらのマインドを持つために、根底を支えているのは「美意識」です。ハーバード大の研究によると時代の変化が激しいので論理的に考えるだけでは限界であり、正しい判断力を身に着けるには美意識を身に着けることが必要だそうです。今、欧米のエリートビジネスマンはアートスクールや美術館に通っています。美術や音楽鑑賞、寺社仏閣、城、お庭などを見るのもいいですし、デッサンをしたり写真を撮るのもいいです。楽器で自己表現したり、トップアスリートが躍動する姿を見るのもいいです。先日、ファンタジーオンアイスを見に行きました。羽生弓弦さんを筆頭に荒川静香さん、坂本香織さん、ランビエールなど10人以上のオリンピックメダリストの華やかな祭典は最高の贅沢で心のご馳走になりました。美意識を鍛え正しい判断力を身に付けましょう。