先日、病院でのコンプライアンスの研修で単純なミスの話をしていた最中に、ふと30年ほど前の恐ろしく単純なミスを思い出しました。
高校3年生の夏の話です。当時はまだ小菅に養子に行ってなくて旧姓の齋藤の時代でした。大学受験の夏期講習で名古屋のホテルに宿泊して受験予備校の夏期講習を受講していたのですが、その時に伯父の小菅文彦(後の養父)が名古屋のがんセンターでがんの手術をするというのでお見舞いに行きました。
大腸がんで恐らくはもう手が付けられないだろうということでしたが、伯母(後の私の養母)の兄ががんセンターの腕利きの医師でしたので、望みをかけてそちらで手術をとのことになりました。
私がお見舞いに行った後日、いざ手術当日の話です。手術室で開腹したところ、がんと思われていた場所にあったのは血液などで汚れたガーゼでした。過去の手術歴など調べたところ、その手術の8年前にした手術の際に置き忘れたガーゼであったことが確認されました。
伯父伯母(その後の養父母)は死をも覚悟していたのが「あれ?」とあっけにとられたそうです。本当に単純極まりない医療ミスがあったという嘘のような本当の話です。
単純な確認ミスと言うのはいつの時代もあります。5年前に私のお客様である建築会社では完成した建物が南向きに屋根の傾斜をつけるはずが全く逆の北向き傾斜になっていたということなどもありました。
確認ミス、他社への依存のし過ぎ、権限移譲のし過ぎ、思い込みなどが原因であることが多いのですが、そのような単純ミスを防止していくためには「そもそも人はミスをする生き物」であることを前提に考えないといつまでたってもミスは減りません。単純ミスを減らしていきたいならばぜひ弊社にお問い合わせください。よくありがちな単なる「戒め型」ではないコンプライアンスや人的ミス防止研修をお届けできます。