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ブログ ハラスメントにならない部下指導 コミュニケーション取れた風通しの良い職場づくり

2020年6月に改正されたパワーハラスメントの法律が、2022年4月1日より中小企業にも適応されるということもあり、最近はパワハラの研修が増えています。本日もオンラインで北陸の団体様向けに登壇します。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが毎年行う新人向けのアンケートがあるのですが、ここ数十年、新人が職場に求めることは「人間関係が良い」が万年一位で変わっていません。職場の人間関係というのは社員の定着や満足度に大きく関係します。

新入社員の入社半年後研修を行うとちょくちょく見かけるのが、グループディスカッションをすると「私のOJT指導者は何も教えてくれなくて、最悪。ちゃんと指導してもらっているみんながうらやましい。」という声です。すごい時は研修後のアンケートにまで先輩への悪口が書かれていたこともありました。

風通しの良い職場づくり、社員の定着や満足度の向上のためのひとつのキーはOJT指導者にあります。どの指導者に当たっても同じように指導ができる均質さが求められます。

かつてのお客様のある信用金庫様ではOJT指導者研修を導入する前は毎年40人ほどの新卒を採用していて、3年後に平均8名の離職者が出ていました。入社3年後離職率は20%でした。毎年40名のOJT指導者研修を5年実施したところ、3年後の離職者は40名中2名で3年後離職率は5%まで下がったという結果が出ました。指導者たちの「共通言語化」ができた成果が数字に明確に現れています。

研修では「昭和」的な考えをほぐすところから話すようにしています。上記三菱UFJのアンケートでは理想の上司像についての項目がありますが、男性有名人では誰が1位かを聞くと「所ジョージさん、ビートたけしさん、明石家さんまさん」と昔にランクインされた方が結構出てきます。40代以降の上司世代に影響を与えてきた方々がそのまま理想の上司像となっているわけです。私は現在50歳で、小学生の時にひょうきん族が大好きでした。「昭和」の笑いに影響されてきたわけですが、そのあたりの感覚で止まってしまっている方をよく見ます。

今の若手たちが誰を選ぶかと言えば、男性有名人の1位はここ5年連続内村光良さん、ウッチャンです。少人数学級、少子化の中で手取り足取りで育ってきたZ世代(色々定義はあるようですが私の場合1995~2015年生まれを基準としています)にとっては優しく支援してくれる親しみやすい上司が理想とされています。

女性有名人でも5年連続1位なのですが、それは日本テレビの水卜麻美アナウンサー、ミトチャンです。彼女の場合支援型を通り越して後輩のアナウンサーたちにいじられるキャラです。それくらい親しみやすい上司が求められているということです。

また、2年前の産業能率大学の新人アンケートにはびっくりしました。1位はウッチャンでしたが、2位タイに「出川哲郎さん」!!出川さんと言えば何歳も年下のロンドンブーツの敦さんに落とし穴に落とされる人です。日本一のいじられ芸人が2位タイは本当にびっくりしました。

パワハラにならないように部下と接していくためには内村さん、水卜さん、出川さんに学ぶところは大いにあると思います。昭和感覚から離れ、令和の現在の感覚になっていけばおのずからコミュニケーションは取りやすくなりますし、職場の雰囲気は良くなっていきます。

ポイントとしてはほめること、叱るというより諭すこと、話を聴くことです。ほめるときは「君、いいねえ!」なんて感じだと部下はポカーンとしてしまいます。ほめるも叱るも諭すも具体的であることがポイントです。例えば「君はいつも挨拶が明るいし元気に発言してくれるから、その結果、課全体に好影響が出て雰囲気が良くなっていて大変助かっているよ。ありがとう。これからもよろしく頼むよ」といった感じです。

叱るには注意が必要です。叱られ慣れていない人たちが増えていますので、ちょっと怒鳴っただけでパワハラ扱いされかねません。間違いに気づかせるときなどに一喝するというのはありですが、基本的に腑に落ちないと動かない傾向がありますので、事実について「諭して」いく方が納得してくれやすいです。例えば

「お客様からの問い合わせに対して良く調べずに間違った価格をお伝えしてしまったね」という事実

「そのことでお客様に迷惑をかけてしまってクレームになり、先輩の手を煩わせるという結果になったね」という結果

「やはりお客様には時間がかかってもしっかりと調べてお伝えしなきゃいけないことが理解できるね」という確認

「今後はこのようなことが無いようにしっかりやっていこう。わかったね」という合意形成のステップを踏んでいくと良いでしょう。

そして「聴く」は最重要です。私は営業、クレーム、指導の現場に出ている実践者ですが、コミュニケーションについて学んでいる人たちは現場の人でも大学教授でも口を揃えて言うのが「コミュニケーションで最重要なのは聴くことだ」です。

パワハラにならない指導のポイントはこのようなところをまずはしっかり押さえていくことです。これらをやっていけば下からもものが言いやすいようになっていきますのでコミュニケーションが活性化した風通しの良い職場づくりを進めていくことができます。そのような職場ができればハラスメントは発生しませんし、コンプライアンス意識も浸透していくという結果につながっていきます。良い職場づくりのためにご参考にしていただければ幸いです。

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