ピンチはチャンス、チャンスはピンチと言います。この言葉は大変良く当てはまったことが多くあります。10数年前に当時介護業界最大手だったコムスンにいた頃、当時の上司から教わった言葉です。
コムスンと言えば創業後最速で東証一部上場した記録を持つグッドウィルグループの中核会社で、急成長している中で在職していましたが、私が退職後に問題が発覚しあっけなく解散しました。
その後リプラスという創業1年9か月で東証マザーズにこれまた最速上場記録を持つ会社に移りました。こちらも急成長企業で私が入社時に200人くらいの規模だったのが3年で1,000人規模になるもリーマンショックの直撃弾でアッと言ってる間に破産を迎えました。
グッドとリプラス両方に所属経験がある方は聞いたことが無いので、恐らくは最速上場記録の会社と最速一部上場記録の会社両方にいたのは私だけだと思います。2社とも介護とファンドの発展期を急激な成長で駆け上がったが一瞬で消え去ってしまった、私は2回ジェットコースターに乗ったと思っています。これほど貴重な経験は滅多にあるものでは無く、かけがえのない人生の体験財産です。
コムスンは倒れる少し前に辞めましたのが、その際仕事を失いましたし同時に当時の彼女も失いました。私の人生の底はこの時でした。
リプラスが倒れた時は新婚早々で、離縁されても仕方がない話でしたが、幸い家内は私を励ましてくれたので踏ん張ることができて、研修業界に巡り合って現在に至ります。
ピンチを乗り越えてきたことで得たものはたくさんあり、本当に宝だと思っています。両社では数多くの厳しいクレームに対処してこれたことも幸いでした。クレーム対応とコンプライアンスの講師として世の中に認めていただいているのはこの時の経験によるところが大きいです。
ピンチはチャンス。クレームは宝の山とも言います。クレーム対応は辛くて大変なのですが前向きな気持ちで対応した方が良いです。あなたの人格を否定されるわけではありません。お客様は自分の気持ちや要望を分かってほしいだけで、あなたそのものを攻撃しているわけではありません。ぜひ前向きに当たっていっていただきたいです。