ああしてはいけない、こうしてはいけないといった「戒め型」のコンプライアンスやハラスメント防止の研修ですが、まず不祥事が起きた後にこれをやるのは最悪ですので絶対に止めましょう。何故なら「不祥事を起こしたあいつのせいでなんで私たちが戒められなければいけないんだ」といった反感を買ってしまう恐れがあり、当事者意識を持つことができない結果に終わるからです。
またこうしたらパワハラになる、こうしたらセクハラになるといった指導に留まれば「じゃあ、どうすればいいんだ」という結果になってしまいます。コンプライアンスやハラスメント防止の研修ではしっかり「コミュニケーション」のことが話せる講師でないとこのような結果になってしまいます。
コンプライアンスやハラスメント防止の研修講師は
1.法律的観点を理解している。
2.コミュニケーションに熟知している。
3.コミュニケーションレベルが高く説得力のある話ができる。
4.豊富な実体験を持っている。
といったことが必須です。これらを全て持ち合わせていないと良い研修はできません。
もちろん、例えば「パワハラの法律の改正についてのポイント」なんてことでしたら弁護士の方や社労士の方の研修は効果的だと思います。法改正のタイミングであれば必要性が高い話だと思います。しかし、いかに風通しの良い職場づくりをするのか、そのためにどのようにコミュニケーションを取ればいいのかといった点については私のように心理学の知識、カウンセリングの技術、プレゼンテーションの技術、マネジメントスキル、数多くの失敗体験といった内容を高次元のレベルで網羅している講師にしかできない研修があります。
また、どんどん新しいことが凄まじいペースで生み出される現代社会において、海外の大学等の研究ではもはや論理的にものを考えているだけでは厳しく、ビジネスにおいて正しい判断力を身に着けていくためには「美意識」を向上させることだと分かっています。狙っていたわけではないのですが私はずいぶん美意識は鍛えてきています。茶道の師範の資格を持っていた祖母の影響で私は寺社仏閣やお城お庭などを見るのが子供の頃から好きで、それが高じて京都で大学生活を含め11年を過ごしました。今でも仕事で全国各地に行ったりすれば名所見学をしますし、毎年京都には行ってます。
また、妻は大学で西洋美術史を専攻していたので絵画鑑賞もその影響で好きでよく参ります。フェルメールとレンブラントがお気に入りです。ここ最近はデッサンの練習もしています。この身近な2人の「美意識の先生」の影響を強く受けたことは私にとって幸運でした。
音楽も大好きで、ジャズ、ロック、クラシックと多様に聴きます。自分でギターも弾きます。最近新しくエリッククラプトンのバンドも始めました。
このような取り組みをしっかり自分自身でしているので説得力は絶大ですので研修の効果が上がります。このような効果を出せるコンプライアンスやハラスメント防止研修の講師は極々少数のようです。
特に中部地方の企業や自治体で不祥事が起きると呼ばれて研修を行うことが多いのですが、新聞記事に載らない不祥事の本当の原因についてお話します。
最も多いというか、80%くらいは職場のコミュニケーションの悪さが起因です。上司からパワハラを受けていた。職場の雰囲気が悪くギスギスしている。課員同士で仕事を押し付け合い人間関係が悪い。下からものを言えるような状況にない。等が良くあるパターンです。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが長年新入社員から職場に求めるものについてアンケートを取っていますが、ずっと1位なのが「人間関係が良い」です。風通しが良いコミュニケーションが活性化した職場こそが時代に関係なく最も求められています。
下からでもものの言いやすい職場は不正が起こりにくいです。上の立場の人が何か悪いことをしようとしたとすると下から声が上がり、未然に不祥事等が起こりにくい状況が作れます。上の言うことが絶対だという職場は上がいう数字を何とか達成しようとして不正が行われ、下の人間がそれを指摘しようとしても握りつぶされてしまうということが起こり、それで東芝のような粉飾決算であったり、日野自動車のような不正なデータ改ざんが行われてしまうといったことになります。コンプライアンス意識の高い職場にしていくためには、風通しの良い企業風土を作っていくことが必要です。
次に不祥事の原因になるのはお金の問題です。最近、私が住んでいる三重県の病院で1億7千万円もの横領事件が起きました。お金が欲しい動機はアイドルグッズ購入やコンサート代、ネットワークゲームへの課金だったそうです。また、私のお客様のある組織ではお金欲しさにアダルトビデオに出演したことが発覚したというケースがありました。
お金に困っていた人はかなり見てきましたが、彼らは平気で嘘をつきます。嘘まみれになって、いずれかのタイミングでそれが発覚し、身を持ち崩します。「お金を貸してください」と言ってきたらその時点で人間関係を全力でぶった切りましょう。お金は金融機関で借りるか、経営計画書を書いて投資してもらうものです。何の用意もなく借りに来た人に貸すものではありません。
また、お金を貸してあげたらその時はこちらを神様扱いするのに、返せと言えばお前は鬼かと言います。違います。金を借りて返さない方が鬼なのです。返してもらえない方がかわいそうです。彼らの論理は破綻しています。
このようにコミュニケーション上の問題から発生するストレスとお金に困って言うことが不祥事の遠因になっているケースが大半です。そのようなことにならないようにケアをしていく必要があります。
サミット人材開発株式会社の2022年9月の動画シリーズは「パワハラと指導の境界線」をテーマにお送りします。全8話です。今回は第2話 「身体的な攻撃」 です。2分28秒の動画です。
サミット人材開発株式会社の2022年9月の動画シリーズは「パワハラと指導の境界線」をテーマにお送りします。全8話です。今回は第1話 「職場におけるパワハラの3要素」です。3分29秒の動画です。
先日、ご紹介である自治体の総務部長の方とお会いしてきました。どこの自治体でもそうですが、暇を持て余した理不尽クレーマーの話を聞きました。
全国の自治体で数多くの研修講師をしていますので私にとってはよく聞く話ですが、同じような話を何度もしに来るので、今から会議なので電話を切りますというと柱の陰から出てきて「会議というのは嘘じゃないか」最低の行為だと思います。陰湿極まりないと言わざるを得ません。
このような輩にどう対応していけばいいでしょうか。例えば佐賀県嬉野市ではこのような迷惑なクレーマーを市長名義で出入り禁止の通達を出しました。何か意見や要望があれば文書のみの受付とし、回答も文書で電話応対も一切しないということです。通達には法的根拠がないとのことでその後双方の弁護士同士で話し合いをしたというところは聞いていますが、このような迷惑クレーマーに対する法律を作るということは今後必要になってくるのではないでしょうか。
大阪市役所では同様のケースで、威力業務妨害で罪を問うのではなく、その人物のせいで200万円分の残業費が発生したとして民事訴訟を起こし、80万円分が裁判所で認められたという方法を取りました。その人物は控訴しなかったので80万円の支払い命令は確定しました。(本当に支払ったかは不明)このように民事裁判を使ってモンスタークレーマーを封じ込めるというのは画期的な方法ですので、いざという時の一手とお考えいただくと良いでしょう。
このような方法で事実上クレーマーを封じ込めるということもありますが基本としては「毅然とした態度を取る」ということが重要です。この30年、お客様を神様扱いし過ぎてきた結果行き過ぎた過度な要求などを言うモンスタークレーマーを生み、カスタマーハラスメントが横行するようになっていきました。これを正していくことこそが私の天命だと思っています。
お客様はお客様です。神様ではありません。何度かお客様は神様ではないのかと言われたことがありますが、神経を疑います。本当に自分は神様なのかと思っているならひどい思い上がりをしているとしか言えません。お客様は神様ではないのかと言われたらこのように返しましょう。
「お言葉ではございますがお客様は神様ではありません。お客様はお客様です。当社は1顧客を神様であるかのような特別扱いすることはありません。この件についてはお断りをいたしますのでご承知ください。失礼いたします。」
電話ならばガチャ切りで、対面ならばお帰りいただきます。
リーダーシップとは率先して引っ張っていくイメージを持たれる方が多いと思いますが実は2種類あり、引っ張る型、パフォーマンス型、目標達成型と言われるリーダーシップと、支援型、メンテナンス型、組織維持型と言われるリーダーシップの2種類があります。
従来は時と場合によってこの2種類のリーダーシップを使い分ける「理想型」のリーダーが最も良いとされていましたが、最近の研究では理想型とされていたリーダーの下では部下は息苦しく思い、むしろパフォーマンスは低下していて、最も部下のパフォーマンスを上げているのは実は支援型のリーダーであるということが最近の研究で分かっています。
実際に先日顧問先の企業の社員の皆様とのオンライン面談で非常にうまくいっているチームの方々から話を聞いて納得できました。まず課長さんがその会社で1番の支援型リーダーで、本当に部下に対する細やかな気遣いができる方です。課長とリーダー格の方との信頼関係が強く、リーダー格の方は自分が課長の右腕であるという確かな自負を持たれています。この方も支援的リーダーシップタイプです。
更に若手なのですが成長著しい方。新入社員のころから知っているのですが、あの右も左もわからないといった状況からわずか数年でここまで成長できるんだと唸らせてくれる成長をされ、今年の目標は課長の左腕になることとのことで大変頼もしい存在になりました。この方も同じく支援型リーダーシップタイプです。また、更にその下の後輩2名も人を支えていくタイプで、もう一人育休から復帰されたばかりの方も同じくです。
仕事にやる気のある方々が「我が我が」ではなくお互いを支え合おうといった高い意識を持っているので、当然コミュニケーションは取れますし、信頼関係もあり大変働きやすい環境で社員満足度が高い状況です。まさに理想の職場と言っていいでしょう。皆様と話していて私自身本当に楽しいですし、前向きな気持ちにさせてくれます。支援型のリーダーシップがいかに有益なものかということがこのチームを通じて学ばせていただいたという思いです。とても素敵なチームです。
特に今の若手社員は手取り足取りで育っているという面があります。それゆえに手取り足取りで育てていくということ、ほめて伸ばしてあげること(脳科学の観点からもほめることで人を伸ばすことは大事です)、腑に落とすように諭していくことといった指導は有効です。ほめ上手、聴き上手、説明上手、そして支援的リーダーシップの発揮といったところを重要視していくと良いでしょう。
サミット人材開発株式会社の2022年8月の動画シリーズは公務員の方向けに自治体でのクレーム対応事例をテーマにお送りします。全7話です。今回は第7話 「県庁・議員・マスコミに言うぞ」 です。5分7秒の動画です。
何か月か前、朝に水と間違って前日のお酒の飲み残しを口に入れてしまいました。すぐに吐き出しましたが、1滴であろうが飲酒してしまいましたので、その日は歯医者を予約していましたがバスで行くことにしました。当然の話です。
人はすぐに自分を甘やかし嘘や言い訳に逃げて、「ちょっとコンビニ行くだけだし」「原付だし」と飲酒運転をしてしまいます。それで事故を起こしたらどうなるでしょうか。飲酒運転をすることで他人を傷つけたり、果ては死に至らせる確率は確実に上がります。もし事故になれば厳罰が待っています。当然のことと思います。1滴でも酒を飲んだら絶対に運転をしない。このような当たり前の考えを徹底して行っていくこと、強いコンプライアンス意識を持っていることは大切なことです。
悪いことをすれば気持ちが後ろめたいので、悪いと思うことは徹底して避けるという考えも持っています。半面、正しいと思うことは積極的に言う、間違っていれば素直に謝る、こういった心がけも大事にしています。
家族相手でも極力強くりつけるといったことは避けています。今の時代それはモラルハラスメント、パワーハラスメントということになります。私は世の中に蔓延る理不尽なクレームやハラスメントを撲滅していく立場ですのでこのような心掛けも常にしています。
また、精神的な安定を日々求めています。まず1日8時間は必ず寝ます。カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究などによると7~9時間寝れば幸福度が上がるといった結果が示されています。幸福度が高ければ悪いことをしようと言った気持ちにもなりにくいと思います。短い時間の瞑想・深呼吸を毎日たくさんしています。長く息を吐く深呼吸はハーバード大学などの研究によって明らかにされていますが、リラックス効果が高く、怒りの感情が低くなります。私はそもそもかなり怒りっぽいのですが、瞑想と深呼吸を始めてからだいぶ怒りっぽいのが改善されました、
毎日欠かさず読書をしますし、趣味のギターも毎日のように弾いています。音楽は最近クラシックをよく聴くようになりました。何事も上質なものにこだわります。毎日を快適に過ごすことでストレスはほぼありません。
企業や自治体で不祥事が起きると呼ばれて研修に行くことが多いですが、新聞に載らない裏側を聞くと、不祥事の遠因はパワハラや職場のコミュニケーションが悪いということがほとんどです。いかに快適に過ごすかということも徹底的に悪いことをしないといったことにつながります。
妻はカタログやパンフレットなどのグラフィックデザイナーの仕事をしています。デザイナーというのは高い感性が必要な仕事なので、年に何回は東京に行って最新のデザインが導入されて施設などに触れないといけないとよく言います。
その感覚はよく分かります。先日は銀座SIXに行きましたが、やはり良かったです。感性が刺激されます。そういった感性を鍛えていくことこそがコンプライアンス意識の根底を支えてくれます。
正しい判断力を身に着けるためには美意識を鍛えることが有効であるとハーバード大学などの研究で分かっています。だから感性を磨いた方が良いということです。絵画を見たり、神社、寺、城、庭などに行ったり、音楽を聴く、自分で楽器を弾く、絵を描くなんてこともいいですし、おいしいものを食べる、トップアスリートが躍動する姿を見るなんていうのも良いでしょう。このようなことをしていくと美意識が身に付き、正しいことをしていくためのコンプライアンス意識は高まります。
営業の世界でもこの考えは重要視すべきと私は考えています。数字を追うだけだと人は不正をします。粉飾決算や不正といった数値的な不祥事は世の中で多発していますが、その根源は何としても数値を達成しようとする経営陣の考えであり、ゆえにパワハラをしてでも現場を従わせて無理やり帳尻を合わせる。このようなことをしているから企業として存続できないダメージを受けてしまうわけです。
正しく数字を出していこうとするのであれば、営業であるならば「カッコよく」仕事をしていきたいものです。ビシっと質の良い生地のオーダーメイドのスーツとシャツで身を整え、1万円以上のネクタイ、3万円以上のピカピカの靴、良い時計を着け、一部の隙の無い身なりであるべきです。(ただし派手であるということではありません。)
皆さん自身が買い手であるときに思いませんか?ペラペラの安っぽいスーツを着た身なりの悪い営業や販売員からものを買いたいですか?私はお断りです。私は売れている人から適切なサービスを受けて満足してものを買いたいと思っています。だから身なりの悪い人が来たら担当を変えてもらいます。そんな人からは絶対にものを買うことはありません。
今やイージーオーダーのスーツは30,000円で買えます。少しものの良いイタリア製の生地を使っても50,000円くらいです。オーダーのスーツはやはりスタイルを良く見せてくれます。先日、スーツを着た私を見た小6の娘が「お父さんって、実はスタイルいいよね」と褒めてもらいました。結構嬉しいものですね。スーツはオーダーに限ります。
時計は20代前半くらいならば2~3万くらいのものが妥当だと思いますが、20代後半になり実力がついてきたら「年齢万円」くらいの時計をしたいものです。お金を持ったお客様は時計と靴を見ていますよ。私と同じくちゃんとした人からしか買いませんので、妥協してはいけません。若い層がお客様ならそうでないかもしれませんが、相手の年齢や役職が高い方ほどそこを見てます。スマートウォッチは道具としては便利でしょうが、購入の決定権者を相手にするならば避けるべきです。例えば、世界中の投資家を相手にする投資法人の社長は1,000万円以上の時計をしてました。時計はステイタスの証なのです。単なる便利な道具ではありません。
このような心掛けをしていたら自然と数字はついてきます。カッコよく仕事をしましょう。コンプライアンス意識も営業成績も上がります。
サミット人材開発株式会社の2022年8月の動画シリーズは公務員の方向けに自治体でのクレーム対応事例をテーマにお送りします。全7話です。今回は第5話 「世の中そのものに不満を持っている」 です。3分35秒の動画です。