会社全体をうまく回していくためには「全体最適」ということを考えていかねばなりません。
例えば良くある話ですが、製造業の会社で営業部署が製造部門の製造可能な量を超える受注してきたとすると、営業としては大幅売上アップで部分最適になりますが、会社全体としては工場が回らなくなって生産が追い付かず、最終的に納期に間に合わなくなりクレームになってしまうということになってしまいます。これは会社として考えれば最適とは言えません。この時、営業から製造部門の「何とかしろ!俺ら営業が仕事を取ってきてやってるんだぞ!誰に食わせてもらっているんだ!俺らの言うことは何としてでもやれ!」というパワハラが起こる場面は何度も目にしました。このような昭和の営業のやり方は現代においては当然ハラスメントになりますので見逃してしまうことは避けるべきです。
常に全体として最適な状況を作っていく必要があります。そのためには水の流れで言うならばどこで詰まってしまっているのかを発見していく必要があります。「ボトルネック(ボトルの一番細い場所。転じて一番流れが詰まっている場所を指す)」がどこなのかを見極める必要があります。
少し話がそれますが私の友人に元プロ野球選手の広沢好輝という者がおりまして、ヤクルトで6年、阪神で2年在籍しておりましたが阪神にいた折に同い年の新庄剛志選手と意気投合し、新庄選手が3年間メジャーに行った時は練習パートナーとして帯同していたといった経歴を持っています。新庄選手のメジャー2年目はサンフランシスコジャイアンツで、ここにはメジャーで最多ホームラン記録764本を持つバリーボンズ選手がいました。広沢君は練習のパートナーですから、当然ジャイアンツの練習に参加するので、あのバリーボンズとも接することがあり、直接バッティングの指導を受けたそうです。世界一の打撃理論を身に着けたということですね。
3年ほど前に広沢君にバッティングを教えてくれと頼んで一緒にバッティングセンターに行って、バリーボンズ打法を教わりました。基本的なところの指導だったと思いますがポイントは
・ピッチャーの球はどんなに速い球でも落ちるのでスイングは絶対にアッパースイング。
・右打者なら体重は右足6:左足4にする。
・球を捉えるとき足の型は「入」の字。
・右肩に力を込めるために右肩を入れる。そのためバットはホームベース側に傾く。
・グリップエンドから振出し、ヘッドを加速させるように解き放つ。
の5点です。
これを流れるようにやるのが難しいんです。どこかで詰まってしまいますが、素振りを何度もして感覚をつかみ、マシンの球を打ったところ少しづつ感覚がつかめ、最後の1球で完全に球を捉えました。今までの打ち方でしたらバットと球のインパクト(接触)時間は短く「ガッ!」という感じでしたが、インパクトが長くなってバットにボールが乗る感じで「みょ~~~~ん!!」になりました。そうしたら恐ろしく速いライナーの打球が打てました。あれは気持ちよかった。5つの要素が全てが揃い、「全体最適」が生まれた瞬間でした。
全体最適を体で感じたことは大きな収穫になりました。全てがバランスよく揃うことで良い結果を出せることを感覚的に理解できました。全体最適とは何か理解するためには「ザ・ゴール」という本を読むことが一番でお勧めなのですが、バリーボンズ打法とザ・ゴールがリンクしたことにつながり大きな収穫を得ました。
0から1を生むことは天才的な発想がないと難しいのですが、色んな学びの機会を作っていくことで得たものを組み合わせていく「掛け合わせ」は発見を生みやすいです。今回のお話はその好例だと思いますので紹介させていただきました。
広沢君のことを書きましたので彼の紹介もしておきます。現在、3つの事業をしておりまして、1つはリサイクルショップ「Retryangle亀屋」、2つは不用品・遺品整理「公福舎」、3つはタイ式マッサージ「JIRAKU]の経営です。三重県内で活躍していますので下記URLをぜひご覧ください。
リトライアングル亀屋
https://retryangle.com/
公福舎
https://koufukusya.com/
JIRAKU
http://www.jiraku.com/salon/
私の趣味と言えばゴルフ、テニス、将棋、釣り、料理、時計、寺社仏閣お城お庭巡り、歴史、心理学、旅行、グルメなどですがここのところ一番はまっているのがギターです。
私のキャラクターはもろに体育会系ですので文科系の趣味があるのを言うと皆様意外だとおっしゃいます。事務所にもギターを置いているので、ZOOMなどでのお客様とのお打ち合わせの時に突然ギターを取り出し弾くとかなり驚かれます。話のつかみなどに使えるオンラインならではのコミュニケーション術です。
好きなギタリストはエリッククラプトンです。クラプトンと言えば70年代まではブラッキーという黒いストラトキャスターが有名ですが、80年代以降は自身のシグネイチャーモデルを使用しています。そのモデルを私も愛用しています。
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クラプトン本人も良く使う色でピューター(錫合金の色)というカラーです。中古ですが一目ぼれして2年前に買いました。カラーもいいですが、音も良く、レースセンサーのピックアップにアルダーボディが艶のある音を奏でます。私は元来ベーシストなのですが、ベースも同じフェンダーのジャズベースでピックアップはレースセンサー、ボディがアルダーというのが音的に好みのようです。
また、ややシェイプされたVネックが通常のストラトよりも非常に弾きやすい。このギターを初めて弾いた時にはうまくなったと思うくらいでした。
仕事の合間にも気分転換にギターを弾きます。ギターを弾いている時にアイデアが出たこともあります。また、いつもコンプライアンスの話のまとめに美意識を鍛えることが大事であると説いていますが、そこにも通じます。良い音楽を聴くことも美意識を高めますが、学びはインプットするよりもアウトプットする方が効果が高いのと同様に自分で音を奏でることも大事と言えます。
13歳からベースを始め21歳までバンドをやっていて、後はちょこちょこギターをいじる程度で過ごしましたが、30歳の時に知り合いの若い子に頼まれて、インディーレーベルのアルバムの1曲になぜか参加。その後もギターをちょくちょく触る程度だったのが46歳でバンドを結成してベースとして参加。1年後に解散しましたがこのバンドで人前で演奏する気持ちよさを改めて体感しました。現在は新しいバンドでギターボーカルとしてやっていく準備をしています。
私の研修は「ライブ」です。いつも躍動感のあるお話をするとドーパミンやβエンドルフィンなどの快感の脳内物質がドバドバ出ます。これらの物質こそが私たちの幸福感の正体です。プライベートでも仕事でもこれをドバドバ出していこうと思います。仕事では私の師匠である苦情対応の国際標準規格であるISO10002を日本に導入した中心人物の一人で、その分野の研修の国内第一人者である柴田純男先生が乗り移ったような感じがする時があります。ギターについてはエリッククラプトン路線で参ります。
2021年10月のサミット人材開発の動画はハラスメントとコンプライアンスシリーズです。全9話のうち今回は4話目で「平成の世は過ぎた 前時代的な慣習からの脱出」と題している動画です。
平成はおろか昭和の意味のない慣習は残っています。非効率なやり方はミスや不祥事を生みますので撲滅していく必要があります。
4分ほどの動画です。ご覧ください。
今度、ある自治体の一般廃棄物業者の作業従事者向け動画教材に講師として出演することになりました。ごみ収集車(パッカー車)は昔、三菱ふそうでトラックの営業をしていた時に販売したことがあります。
恐らくパッカー車を売ったことのあるコンプライアンス・クレーム対応講師は日本中探しても私以外いないんじゃないかと思います。まさにこの教材の講師を務めるのは適任と言えるのではないでしょうか。経験というものはどこでどのように生きるのか分からないものですね。
研修では過去の経験を話すことが多いですが、なぜかネタになる話がたくさんあります。
1.21世紀のコンプライアンスのあり方を変えた事件の1つである三菱ふそう大型トラックタイヤ脱輪事故と同系車種のトラックを売ったことがあること
2.21世紀のコンプライアンスのあり方を変えたもう1つの事件である雪印集団食中毒事件の際、私の師匠が同社の顧問であったこと
3.最も厳しいと言われる監督省庁の金融庁からコンプライアンスの見本と言われるソニー生命でプロ意識、コンプライアンス意識を叩き込まれたこと
4.当時、創業10年で過去最速で東証一部上場を果たしたものの多くの不祥事が発覚して廃業に追い込まれたグッド・ウィルグループの介護会社コムスンにいたこと
5.当時、創業1年9か月で過去最速で東証マザーズ上場を果たしたもののリーマンショックで破産に追い込まれた賃貸保証の最大手だったリプラスにいたこと
振り返りますと本当に浮き沈みの多い人生を歩んできたなと我ながら思いますが、その分誰にもできない経験を積めたと思います。これらの経験は研修講師というものをしている上でかけがえのない財産です。
また、コムスンは24時間365日の介護を日本初で始めた会社で、まさに24時間何があるか分かりませんでした。クレームやトラブルはしょっちゅうでしたし、リプラスでも不動産管理会社や顧客との数えきれないトラブルがありました。
それ以前に私は不動産会社の息子で、土地の境界争いなどでいつも裁判を抱えていたり、賃借人や近隣住人とのトラブルは日常茶飯事でした。高校生の時に、父と兄が不在の際にスーツを着て交渉ごとに出た覚えがあります。
若い人たちに若い頃の苦労は買ってでもしろととは言いたいと思わないので言いませんが、苦労した経験を活かすことができるのは確かであることは思います。いかにそのような経験を活かしていくかが大事です。
2021年10月のサミット人材開発の動画はハラスメントとコンプライアンスシリーズ です。今回は3話目で「人は見たいものを見て聞きたいことを聞く」といった内容をお送りします。4分ほどの動画です。ぜひご覧ください。
全国の自治体や民間企業などでコンプライアンスやハラスメント研修の講師として良く呼ばれます。特に中部北陸の自治体で不祥事があるとかなりの確率で呼ばれているようです。
どうすればコンプライアンス意識を高めていくのかという方法論は色々ありますが、根本的に考えなければいけないポイントは2つで
1に風通し位の良いコミュニケーションの取れた職場を作ること
2にすべてにおいて正しいことを行う倫理観と美意識を持つこと
この2点に尽きると考えています。
不祥事、例えば窃盗行為や痴漢行為などの根底に潜んでいるのは職場でパワハラに苦しんでいて、その結果事件を起こしてしまったとか、職場のコミュニケーションが取れずに苦しみその結果悪いと知りながらも不正な行為をしてしまうといったケースが大半です。
パワハラが蔓延する職場と言うのは下から上に物が言えないことが多いです。3年前の日本大学悪質タックル事件や何度も不祥事を繰り返す日本相撲協会などが典型的です。下からものが言える職場こそが風通しが良い組織であり、コミュニケーションが活性化することで人間関係が良くなりハラスメントなど存在し得ないような状況が作れます。このために言いにくいことを言いやすくするスキルや感じの良い表現、分かりやすい表現などを身に着けていくと有効です。
また、職場風土が良くないにしても徹底した倫理観と美意識があれば、どのような状況であれ「正しいことをする」ということができます。それらを持っていくためには自身の明確な価値観を養っていくことです。寺社仏閣やお城、絵画や茶道具といった美術品などを見て、読書や歴史を学ぶことで教養を鍛え、最新の心理学や脳科学を学び、美味しいものを食べ家族と語らい、ゴルフやテニスで己を鍛え、釣りを探求し、良い音楽を聴き自らもギターがうまくなるよう鍛錬する。今書いたことはすべて私の趣味や楽しみですがこんな感じでいいんだと思っています。私独自の価値観は形成されたなと強く感じますし、明確にこの場合何が正しくて何をしてはいけないのかといった判断基準が持てています。
以前美意識について語った動画がありますのでこちらをご覧ください。私の場合、茶道の師範の資格を持っていた祖母や、慶応義塾大学で美術鑑賞について学んだ妻からの影響が強いですね。まだまだ学びに尽きることは有りません。どんどんどん欲に学んでいきたいと思います。
先日体育会TVに元メジャーリーガーの新庄剛志さんが出演されてました。小菅は新庄さんとは同い年で、実は親友の親友です。友人の広沢好輝君は元プロ野球選手で、阪神タイガースに在籍時に新庄さんと親友になり、新庄さんがメジャーで活躍した3年間、練習パートナーとして同行したという経歴を持っています。
その2年目はサンフランシスコジャイアンツに新庄さんは在籍されましたが、この当時このチームにいたのがバリーボンズ。メジャーのホームラン記録である通算764本を打った史上最高と言ってもいいスラッガーです。広沢君は練習に普通に参加する立場だったのでボンズからバッティングの指導を受けた経験があり、私はその打法を教えてもらいました。
まず大事なのがアッパースイングであること。世界一速いピッチャーでも球は上から下に落ちるので、球とバットの接点の効率を考えるとアッパースイングが合理的だということです。体育会TVで新庄さんもアッパースイングをしていました。
しかし、高校野球などを見ているといまだにダウンスイングを推奨している解説者を見ます。毎年夏の甲子園の三重県予選を見ていますが、ゴロを打てという解説を何度も聞きました。進塁打を打つシチュエーションでは球を転がすことが有効ですが、それ以外については甚だ疑問です。ゴロを打てば内野手の間に転がらなければアウトになりやすいですが、内野手の頭を超えるライナーならどこに飛んでもヒットになる確率も上がります。
先日、バッティングセンターで撮影した動画をご覧ください。広沢君からは
「バットの出る軌道角度がいいので、来たボールとバットに当たる瞬間の弾きポイントが正しい角度で放たれていくこのような打球が理想ですなあああ」との評をいただきました。弾きポイントが良いと球がバットに長く乗りますので鋭い打球が飛びます。
野球でしたら70代、80代の解説者がいまだに「とにかく走れ」「にやにや笑うな」など言っていますが何を大昔のことを言ってるのでしょうか。筋トレなど科学的トレーニングは効果が高いですし、笑っていた方が球が速くなったりすることは科学的に証明されています。バッティングも仕事も合理的に、効率的に考えてやるべきです。ゴロを打てという旧い慣習などから脱却していく必要があります。
このコロナ禍の中、真っ先に無くなってほしいのがFAXと印鑑です。私は「頼むからFAXは止めてください」とこの3年言い続けてきたのでFAXは1年間に1回くらいしか来ないようになりました。私は講師として出ていることが多いので、いちいち事務所に行ってFAXを見るというのは非効率なのです。印鑑を押すだけのために出社するという会社がいまだにあるそうです。そのような無駄はごみ箱に突っ込んでしまいましょう。
打合せなどZOOMで十分です。移動時間が無くなるので今までですと1日4回までしか商談や打合せができませんでしたが、ZOOMだと1日7回とかできますので非常に効果的です。
研修もオンラインで既に40回やっています。遠くに行かなくていいのでこれも効率的です。今までリアルでやっていたセミナーをオンライン化しても受講者アンケートの評価結果は変わりません。高い効果を出すことは出来ています。
何が無駄かを常に見極め、徹底的に合理化することは働き方改革につながります。そのような習慣をつけていくと良いでしょう。
2021年10月のサミット人材開発の動画配信はハラスメントとコンプライアンスシリーズ全9話です。本日は第2話で「上司へのハラスメント」です。
意外なことには上司から部下だけではなく、部下から上司へのハラスメントというものもあります。そのうちの典型的な3つのパターンについてお話します。5分ほどですので是非お付き合いください。
2021年9月30日から10月のサミット人材開発の動画配信はハラスメントとコンプライアンスのシリーズ全9話をお送りします。本日は第1話で「現代のハラスメント」についてお話します。3分ほどですので是非ご覧ください。
全国各地でコンプライアンス研修を毎年数十回行っています。一番根底に潜むものは美意識だと考えています。正しいことを正しくするということには美意識が必要です。美意識というもというときれいな言葉に聞こえるかもしれませんが、難しいことではなく「きれいなものを素直にきれいと、おいしいものを素直においしいと言えるか」ということだと思います。
私は食の都伊勢で生まれ育ちました。伊勢神宮がなぜ伊勢に鎮座したのか、理由は気候が良く食べ物がおいしい事だと言われています。そのような街でおいしいものを食べて育ってきたことは私の美意識の根幹になっていると思ってます。
春はスズキを船上から銛で突いたものを父の部下の方が毎年くださいました。洗いにすると大変美味です。
夏はやはり鮑です。毎年娘の誕生日には2016年5月にG7サミットが行われた志摩観光ホテルで祝いますが、こちらの海の幸フランス料理は世界一です。特に名物料理は鮑のステーキです。娘の誕生日が6月でちょうど鮑がおいしい時期なんですよね。
志摩観光ホテルホームページ
https://www.miyakohotels.ne.jp/shima/index.html
こちらは先日樋口料理長と撮っていただいた写真です。
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また、父の別の部下の方が生きた車海老を50匹くらいを濡れ新聞紙にくるんで毎年持ってきてくださいました。これは当然踊りでいただきます。魚はキスやコチがおいしいですね。キスは天ぷらにすると最高にビールに会いますし、骨を油で揚げて塩を振っていただく骨せんべいは自然の素晴らしさを味わうような感じです。コチの食感のあるお刺身は美味です。
10月からは伊勢と言えばこれ、伊勢海老!特に伊勢の伊勢海老は身の詰まり方が他とは違います。残酷焼きが好みです。冬場になってくると鰻や鳥羽や志摩の牡蠣がおいしいです。
またお隣松阪のお肉もあります。非常に恵まれた食文化の中で育ってきたことに感謝です。
こんな感じの中で育ってきて私は美意識の根幹になるものを身に着けてきたのだと思います。今でもおいしいものを食べるのが大好きですし、妻と付き合い始めた時(15年前ですが)も共においしいものを食べることが好きなのがきっかけでした。
娘にもそのような意識を持ってほしいのでおいしいものを家族で食べるようにしてますし、お城やお寺などいろんなところに連れていっています。ここ2年はコロナのせいで増えていませんが10歳になるまでに25都府県を娘は踏破しています。
良いものを見ておいしいものを食べる、それを素直に喜ぶ心が正しいことをすることの根底を成します。